ビットコインが暴落するのはなぜ？下落の原因・やってはいけない行動・買い増しのコツを解説

ビットコインは大きく上がることもありますが、急に下がる＝暴落する場面もあります。暴落が来ると「どうしたらいいのか分からない」「限界だ！売ろう！」不安や恐怖を感じ、冷静になれない方も多いと思います。…私も同じような経験をしてきました。

しかし、ビットコインの歴史を俯瞰で見てみると、暴落は何度も繰り返されてきた出来事であり、暴落のたびに相場は立ち直ってきました。

むしろ、「暴落こそ買い」とすら言えるかもしれません。

そこで今回は、ビットコインが下落する理由、暴落時に避けるべき行動、落ち着いて乗り切るための考え方、そして初心者でもできる買い増しの方法をまとめています。

ビットコイン暴落時の判断に迷ったときの参考になれば幸いです。

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ビットコインはなぜ暴落するのか？主な4つの原因

ビットコインの価格は、大きく上がる時もあれば、突然大きく下がることもあります。初心者の方や仮想通貨を始めたばかりの方は、 SNS やニュースで「暴落」という言葉を見た瞬間に不安になるかもしれません。

しかし、ビットコインの暴落にはいくつか共通した“典型的なパターン”があります。価格が下落する理由を理解しておくことで、暴落に振り回されることが減り、落ち着いて相場を見ることができます。

ここでは、ビットコインが下落するときに実際に起きている主な原因を、順番にわかりやすく解説します。

大口投資家（クジラ）の売りが引き金になる

ビットコインの暴落のきっかけとして多いのは「大口投資家（クジラ）の売却」です。

大きな資金を持つ投資家が一度に大量のビットコインを売ると、市場には“供給が一気に増える”ため、価格が急激に下がりやすくなります。

また、大口からの売り注文が入ると、

• 一般投資家が連鎖的に売り始める
• 自動損切り（ロスカット）が次々と発動する
• さらに下落スピードが加速する

といった「悪循環」が起こることも珍しくありません。

過去のビットコインの暴落でも、「クジラの大規模移動（ウォレットから取引所への送金）→ 価格急落」という流れは何度も確認されています。

つまり、暴落の“最初の一押し”はクジラが作り、“その後の下落の勢い”は市場全体の反応が加速させているというイメージです。

金利・景気・規制などマクロ要因の影響

世界の金利や景気、各国の規制といったマクロ要因の影響も、ビットコインをはじめとした仮想通貨が暴落する理由の一つです。これらはビットコインそのものの問題ではありませんが、投資家の心理を冷やしやすく、大きな下落を引き起こすことがあります。

• 金利の上昇
  安全資産の利回りが上がるため、投資家がリスク資産から資金を移しやすくなり、ビットコインからお金が抜けやすい状況になります。
• 景気の悪化
  景気が悪くなると現金を確保したい投資家が増え、保有している仮想通貨を売却する動きが広がります。これが下落につながりやすくなります。
• 規制関連のニュース
  取引所の規制強化や税制変更、サービス停止といった情報は市場に不安を与え、売りを加速させる原因になります。

こうしたマクロ要因は、投資家の心理を大きく揺さぶるため、暴落時によく見られる特徴といえます。

ハッキングや悪材料ニュースで投げ売りが発生

取引所のハッキングや経営トラブルなど、ネガティブなニュースが出たときにも、ビットコインの価格が急落することがあります。市場が不安を感じると、多くの投資家が保有している資産を一斉に手放すため、短時間で大きな下落が起きやすくなります。

• 取引所のハッキング
  過去には大規模な流出事件が起こり、その直後にビットコイン全体が急落した場面がありました。特定の取引所の問題でも、投資家の不安が広がると市場全体が動揺します。
• プロジェクトや企業のトラブル
  提携先の破綻や不正疑惑などが出ると、関連銘柄だけでなく、ビットコインを含む仮想通貨全体が売られることがあります。
• メディアやSNSでの急速な拡散
  悪材料が広まるスピードは非常に速く、SNS上でネガティブな情報が拡散されると、投げ売りが連鎖的に発生するケースもあります。

このようなニュースは短期的には大きな下落を招きますが、長期的なトレンドとは関係がない場合も多く、一時的なパニックとして処理されることも少なくありません。

出川組の記憶「コインチェック事件」

2018年1月に起きたコインチェック事件では、約580億円相当のNEMが不正流出し、市場全体が大きな動揺に包まれました。セキュリティ上の問題が指摘され、金融庁の行政処分や取引所の混乱が続くなど、当時のニュースは連日トップで報じられていた記憶があります。

ただ不思議なことに、謝罪会見の途中で価格が一時的に上昇する場面があり、当時は「謝罪上げ」と呼ばれていました。たしか、流出したNEMの補償を行う方針が示されたことが好感されたのかもしれませんが、詳しい理由は今となってははっきり思い出せません。私はその瞬間にレバレッジ取引をしていて、短い値動きの中でほんの少し利益が出たのを覚えています。市場が混乱している中でも、こうした思わぬ動きが起きることがあるという印象的な体験でした。

過熱相場の反動として起こる“調整局面”

ビットコインが短期間で大きく上がり続けると、どこかで一度勢いが止まり、価格が下がることがあります。これが調整局面です。上昇が続くと利益を確定したい人が増え、売り注文がまとまって出やすくなるため、価格が自然に押し戻されます。

さらに、高値で買った人のロスカットが連鎖することで、下落が加速することもあります。強い上昇のあとに下がるのは珍しいことではなく、株式市場などでもよくある動きです。

調整は相場が壊れたサインではなく、上がりすぎた状態をいったんリセットするようなイメージです。上昇と下落を繰り返しながら、長期的なトレンドが作られていきます。

もちろん、調整かと思いきやそのまま想定以上に下落して、戻ってこない…そんなこともあります。たとえば、マイナーアルトではそういうことが少なくありません。

過去の暴落を振り返ると見えてくるビットコインの特徴

ビットコインは短期的には大きく下落する局面が何度もあります。しかし、長い目で見ると価格は右肩上がりで成長してきました。過去の暴落を振り返ると、この動きにはいくつかの特徴があることが分かります。

暴落は“トレンドの中の一場面”に過ぎない

短期的にどれだけ大きな暴落に見えても、長期チャートの視点ではそのほとんどがトレンドの中にある一つの動きにすぎないものです。

実際、ビットコインは上昇と下落を繰り返しながら長期トレンドを形成するため、短期の値崩れだけを切り取ると「終わった」と感じてしまいがちですが、過去のパターンを見れば、大きな流れの一部として位置づけられるケースが多いことが分かります。

この視点を持っているかどうかで、暴落時の心の持ち方が大きく変わります。

短期的には暴落しても、長期チャートは右肩上がり

ビットコインは数ヶ月単位の下落を何度も経験してきました。しかし、10年以上の大きな視点で見ると、最終的には価格が上昇してきた歴史があります。

たとえば、2017年の暴落、2020年のコロナショック、2022年の下落局面など、大きな調整は繰り返されてきました。しかし長期チャートで見ると成長の流れは変わっていません。短期の値動きに翻弄されやすい相場ですが、長期的な視点を持つことで、過去の動きが理解しやすくなります。

半減期サイクルが大きな上昇・下降の波を作る

ビットコインには約4年に一度、マイニング報酬が半分になる半減期があります。このイベントをきっかけに新規供給量が減り、価格が上がりやすい傾向があります。

実際、過去の大きな上昇局面の多くは半減期前後に起きており、その後の調整局面も半減期サイクルの一部として位置づけられます。ビットコインの値動きを理解するうえで、半減期サイクルは非常に重要なポイントです。

ビットコインや仮想通貨の暴落時にやってはいけない7つの行動

ビットコインなど仮想通貨の暴落の最中は焦りや不安が大きくなり、普段ならしない判断をしてしまうことがあります。過去の相場やよくある失敗を踏まえると、避けるべき行動にはいくつかの共通点があります。

ここでは、暴落時にやってはいけない行動をまとめましたのでぜひ参考にしてください。

感情的に売ってしまう

価格が急落すると「もうダメだ」と感じて、冷静に考える前に売ってしまうことがあります。しかし、このような場面での売却は、底値付近で手放してしまうことにつながりやすく、後で価格が戻ったときに後悔を生みます。

投資判断を感情に任せるほど損失が大きくなりやすいため、一度立ち止まって状況を整理することが大切です。

SNSの過激な情報に振り回される

暴落局面ではSNSに不安を煽る投稿が増え、極端な予測や断定的な意見が多く出回ります。これらの情報に影響されると、判断がぶれたり焦りが大きくなったりして、誤った行動に直結しやすくなります。

経験豊富なトレーダーでもSNSの雰囲気に飲まれることがあるため、暴落時ほど情報源を絞ることが重要です。むしろ、急騰時・暴落時にはSNSを見ない、というのも一つの手です。

レバレッジで一発逆転を狙う

下落で損をしたあとにレバレッジで取り返そうとすると、さらに損失が膨らむ可能性が高くなります。

暴落時の相場は普段よりボラティリティが大きく、方向感も急に変わりやすいため、レバレッジ取引とは特に相性がよくありません。リスクの高い行動をとるほど、相場では抜け出せなくなることがあります。

やるなら少額、低レバレッジがおすすめです。

短期チャートだけを見て判断する

1分足や5分足などの短期チャートは値動きが激しく、暴落時には特に上下に大きく揺れます。短期足だけを見て売買すると、全体の流れを見失い、過剰に反応してしまう原因になります。

暴落時こそ、長期のチャートで大局を確認したうえで判断することが大切です。

焦って一度に資金を入れすぎてしまう

「ここが底だ！」と思い込んで全資金を一度に投入してしまうと、その後さらに下落したときに何もできなくなってしまいます。

暴落時は予想外の動きが続くことがあるため、分割して買うことを前提に資金を管理する方がリスクを抑えられます。焦りが大きなミスを招きやすいため注意しましょう。

根拠・戦略性のない思い込み売買

「そろそろ反発するはず」という思い込みで逆張りを続けたり、下落に追いかけるように売ったりするのはとても危険です。思い込んだ売買を追い続けて計画性のないナンピンになり、結果として大きな損失を生み出すこともあります。根拠のない売買は相場に振り回されるだけで、冷静な判断ができなくなるものです。

暴落時など仮想通貨相場が大きく動くタイミングでは、あらかじめ買い増しの段階や資金配分を決めておきましょう。

銘柄の中身を見ずにアルトコインへ逃げる

ビットコインの下落に不安を感じてアルトコインへ乗り換える人もいますが、一歩踏みとどまるのがおすすめです。

というのも、暴落時のアルトコインはビットコイン以上に下げることが多く、状況が悪化しやすい傾向があります。とくに中身の弱いアルトは戻りが弱く、暴落を機に価格が戻らないケースも珍しくありません。

銘柄の基礎が分からない状態で逃げるように売買すると、リスクだけが増えてしまいます。

ビットコインの暴落を乗り切るための7つの心構え

暴落が起きると、誰でも不安になります。とくに初心者の方は、チャートの急落を見た瞬間に「もう終わりなのでは」と感じてしまい、冷静さを失いやすいものです。

しかし、過去の相場を振り返ると、暴落そのものは特別な出来事ではなく、ビットコインの歴史の中で何度も繰り返されてきました。大切なのは、下落そのものを恐れるのではなく、どのように受け止め、どう行動するかです。

ここでは、暴落の場面で焦らず向き合うための心構えをまとめます。

暴落は“定期イベント”と割り切る

ビットコインは過去にも何度も暴落を経験しており、上昇と下落を繰り返しながら成長してきました。暴落は珍しいものではなく、相場の歴史の中では繰り返されるイベントです。まずは、下落自体を特別なものと捉えない心構えが大切です。

暴落のたびに「なぜ下がっているか」を言語化する

理由が分からない下落は恐怖を大きくしますが、実際の暴落には金利や規制、ニュースなど明確な背景があることが多いです。原因を自分なりに整理することで、不安より理解が先に立ち、冷静さを保ちやすくなります。

大局を見るために長期足チャートを優先する

暴落時ほど短期足に釘付けになりがちですが、1分足や5分足はノイズが多く、不安を増幅させます。日足・週足・月足といった長期足を見ることで、今の下落がトレンドのどの位置にあるのかが分かり、過剰に焦らずにすみます。

余剰資金で投資しているかを確認する

暴落が怖くなる一番の原因は「生活費に近い資金を投じていること」です。余剰資金で投資しているかを再確認するだけで、不安が大きく減り、暴落に耐える力が変わります。

自分の投資ルールをあらかじめ決めておく

買い増しのタイミング、資金配分、積立の設定など、事前にルールが決まっていると、暴落時でも判断がブレにくくなります。ルールは「相場が落ち着いているとき」に作るのが理想です。

想定していた下落幅に収まっているかを確認する

「どこまで下がるか分からない」という曖昧な不安ほど、投資家の心理を圧迫します。あらかじめ“許容できる下落幅”を決めておくことで、実際の下落も落ち着いて受け止められます。

暴落は“仕込み場でもある”と理解する

暴落は怖い反面、長期的には大きな買い場になることも多いです。もちろん無理な買い増しは禁物ですが、過去のチャートを見れば、暴落が次の上昇の起点になってきた場面が数多くあります。怖さを減らすためにも、暴落をチャンスとして捉える視点は役立ちます。

ビットコインや仮想通貨の暴落こそ資産を伸ばしやすい理由

暴落は怖いものですが、長期的な視点で見ると、むしろ資産を増やしやすい局面でもあります。過去のビットコインの値動きを振り返ると、暴落中に冷静に動けた人ほど、その後の上昇で資産を伸ばしているケースが多くあります。

安い価格で“枚数”が増えるから

暴落時は価格が大きく下がるため、同じ金額で買えるビットコインの枚数が自然と増えます。

長期保有を前提とする場合、この「枚数を増やせる」という点が資産形成において非常に重要です。ビットコインは枚数が増えるほど、上昇局面での伸び幅も大きくなります。暴落中に少しずつ買い増しておくことは、後から振り返ると効率的な投資になりやすい特徴があります。

暴落後の回復で効率的に資産が伸びる

ビットコインは過去に何度も暴落を経験してきましたが、その後の回復局面で大きく価格を戻しています。暴落で枚数を増やしておくと、回復のタイミングで資産がより効率よく増える可能性が高まります。

価格の安い時期に仕込むことで、同じ上昇率でもリターンが大きくなるため、長期投資において暴落は決して悪いことではありません。

過去の暴落→上昇のサイクルを見てみましょう

ビットコインの長期チャートを見ると、大きな下落を挟みながらも、最終的には右肩上がりで成長してきたことが分かります。

※またもや同じチャートですが。

特に月足のような長期チャートでは、暴落がその後の上昇の起点になっている場面が何度も確認できます。過去のサイクルを振り返れば、暴落が必ずしも終わりを意味しないことが理解しやすく、むしろ成長のプロセスの一部として捉えられます。

初心者でもできる暴落時の買い増し戦略

暴落は恐怖を感じやすい場面ですが、長期的な資産形成を考えるなら「どのように買い増すか」が大きな差になります。無理に当てにいく必要はなく、初心者でも取り入れられるシンプルな方法だけで十分に戦えるのがビットコインの特徴です。ここでは、相場に振り回されず、着実に枚数を増やしていくための現実的な買い増し戦略を紹介します。

毎月のドルコスト平均法を軸にする

暴落時に慌てずに買い増すためには、あらかじめ積立を続けておくことが最も効果的です。

ドルコスト平均法（DCA）は、毎月一定の金額で買い続けるという方法です。DCAを軸にして、価格が高いときは少し、安いときは多く買う、という気持ちで購入していくと、長期的に見て平均取得単価が自然と整います。

底値を狙う必要もなく、相場全体の波に合わせて自動的に買い進められるため、初心者でも取り入れやすい方法です。

積立をベースにしておくと、暴落が来ても「いつも通り買うだけ」という心理的な安定にもつながります。

買い増し用の資金を別で準備しておく

暴落時に落ち着いて買い増すためには、あらかじめ「買い増し専用の資金」を分けておくことが役立ちます。

通常の積立とは別に、下落局面だけで使う資金を確保しておくことで、無理なく枚数を増やすことができます。逆に一度に全額を投入してしまうと、その後のさらなる下落に対応できなくなるため、余力を残しておくことが重要です。

買い増し資金を別枠として管理するだけで、暴落を冷静に受け止められるようになります。

サポートラインごとに分割して買う

暴落時に安定して買い増すためには、あらかじめ「どの価格でどれくらい買うか」を決めておくと判断がぶれにくくなります。

具体的には、チャートのサポートライン（意識されやすい下値のゾーン）をいくつか設定し、そのポイントに来たら分割して買う方法です。この方法だと感情に左右されにくく、機械的にストレスなく買い増しできます。

また、段階的に資金を使うことで、価格がさらに下がった場合でも対応しやすくなるのもメリットです。

下落局面は予想以上に長引くこともあるため、分割して買う前提の資金管理が暴落相場では特に効果的といえるでしょう。

まとめ｜ビットコイン暴落時こそ冷静に向き合うことが大切

今回は、ビットコインの暴落がなぜ起きるのか、そのときに避けるべき行動、そして乗り切るための心構えや買い増し戦略について解説しました。

ビットコインは短期では大きく揺れ動きますが、長期では成長を続けてきた資産です。大切なのは、暴落に振り回されず、あらかじめ決めたルールに沿って淡々と行動することです。相場が不安定なときほど、積立や分割買いなどのシンプルな方法が力を発揮します。

暴落相場を正しく理解し、少額からコツコツ積み上げていくことが長期的な資産形成につながります。これからビットコインを始める方は、まずは安全に扱える環境を整えることが大切です。

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